「月と惑星を観察しよう!」
冬は明るい星が多く星座が華やかな季節ですが、今年は月と惑星にも注目です。12月7日から3日連続で、月と惑星が接近して見える日がやってきます。
図1:2021年12月7-9日18時頃の月と各惑星の位置関係
© StellaNavigator/AstroArts(一部加筆)
〇12月7日(月と金星)
日が暮れてすぐ、18時ごろに南西の空低いところを見てみましょう。すると、細い月と黄色っぽい星がすぐ近くに輝いています。この明るく輝く星は金星です。夕方に見える金星は「宵の明星」と呼ばれ昔から親しまれてきました。金星は地球のすぐ内側を回る太陽系第2惑星で、大きさも地球とあまり変わりません。しかしその表面温度はおよそ470℃。灼熱(しゃくねつ)の星です。もし地球が今より少しだけ太陽に近かったとしたら、生き物が生きていける環境ではなかったかもしれません。
〇12月8日(月と土星)
続いて8日は月と土星の接近です。同じく南西の空を見上げると、7日と同じように細い月と土星がすぐ近くで輝きます。土星は金星ほど明るくありませんので、街明かりが少ない場所で見ることをおススメします。土星の特徴はなんといってもその輪です。土星の輪は一枚の板でできているのではなく、小さな氷や岩の粒が集まってできています。家庭用の望遠鏡でも倍率が高ければ輪を確認することができますので、ぜひ望遠鏡を向けてみてくださいね。
〇12月9日(月と木星)
9日は月と木星です。19時ごろ同じく南西の空で月と木星を見つけることができます。木星は太陽系で一番大きな惑星で、その直径は地球のおよそ11倍。重さは318倍もある巨大な天体です。木星には4つの大きな衛星(月)があり、発見者の名前をとって「ガリレオ衛星」と呼ばれています。ガリレオ衛星の中には地下に水があると考えられている星もありますので、もしかしたら生物が見つかるかもしれないと言われています。今後の詳しい探査に注目ですね。このガリレオ衛星も望遠鏡で見ることができます。
〇展示室やドームシアターで月や惑星たちをご紹介しています
冬の福井は曇りがちですが、当日これらの惑星や月を見つけることができなくても大丈夫です。当館の展示室には太陽系の惑星たちや月に関する展示がたくさんあります。また、ドームシアターも天気に関係なく、満天の星空を楽しむことができます。特に星空の時間では、その日の夜に見ることができる月や惑星や星座などもご紹介していますので、ぜひ遊びに来てくださいね!
図2:セーレンプラネットにある太陽系の惑星に関する展示