セーレンプラネット(福井市自然史博物館分館)

最新の天文情報 タイトル画像
2021-05-07 10:12:04

2021年は2回月食が起こります。1目は5月26日にあり、晴れていれば皆既月食が見られます。日本で皆既月食が見られるのは2018年7月以来の約3年ぶりです。

(2回目の月食については、後日掲載予定の記事をご覧ください。)


図1 月食のしくみ(©国立天文台)


○月食とは
 月食とは、地球から見ると月が欠けて見える現象のことです。その中でも月がすべて隠されているように見えることを、皆既月食と言います。
月は、太陽の光を反射することで明るく見えています。地球は太陽の周りを回っていて、月は地球の周りを回っています。その中で、太陽―地球―月が一直線上に並んだ時、地球から見ると「満月」に見えます。この時、地球の影に入ることで月が欠けて見え、これが月食となります。(図1 参照)
普段の満月は、地球の影からそれたところを通ります。満月の時に毎回月食が起こらないのは、空にある太陽の通り道(黄道)に対して月の通り道(白道)が傾いているからです。


○皆既月食中の月の色

 皆既月食の大きな特徴のひとつは、真っ暗になって月が見えなくなるのではなく、「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれる赤っぽい色に見えることです。

 赤っぽく見えるのは、地球の空気(大気)を通った光(太陽光)の中でも、赤い光の方が地球に届きやすいからです。実はこれは、朝日や夕日が赤っぽく見えるのと同じ理由なのです。(図2 参照)

図2 皆既食中の月が赤く見える理由(©国立天文台)


○福井での見え方

 福井(西日本)では、月が欠けた状態で昇ってくる「月出帯食(げっしゅつたいしょく)」が見られます。19時頃から東の空に見え始め、皆既継続時間は20時9分からの約19分間となります。(表1参照)
 月食を見るのに特別な道具は必要ありません。事前に方位を確認しておいて、当日晴れたらぜひ月食を見てみてくださいね。

表1 福井の月の出・日の入りを含めた月食予報(参考:国立天文台 暦計算室)
 
 

○市美×セーレンプラネットコラボ観望会「皆既月食を見よう」開催予定!
 セーレンプラネットでは、皆既月食に合わせて観望会を行います。
アート×宇宙で楽しむ皆既月食、ぜひご参加ください!(図3 参照)
日時:5月26日(水)18時30分~20時30分(18時15分受付)(雨天・曇天時も実施)
場所:福井市美術館 アートラボふくい
参加費:無料
募集人数:20組(40名程度)
お申し込み方法:5月15日(土)9時30分より電話受付(先着順・事前予約制)
お申し込み・お問い合わせ先:セーレンプラネット(0776-43-1622)

※新型コロナウイルス感染症拡大状況により、やむを得ず中止となる場合があります。ご了承ください。


図3 「皆既月食を見よう」ポスター