今年の夏至は6月21日です。この日を境に暦の上では夏となります。昔は1年を二十四節気で分けていました。これは中国で使われていた暦が日本に伝わり日本でも広く使われるようになったものです。
表1 二十四節気(2021年)
夏至の日、太陽は北寄りの東からのぼり、南中高度も高く、そして北寄りの西に沈んでいく道筋で動くため、昼の時間が長くなります。6月21日の福井市の日の出の時刻は4時38分、日の入りは19時15分です。これは冬至(12月22日)と比べると、昼の長さが5時間近くも長い計算になります。
図1 季節による太陽の日周運動の道筋の変化(©国立天文台)
表2 夏至と冬至の福井市の日の出、日の入り時刻
○なぜ昼の長さが変わるのか?
では、なぜ昼の長さは季節によって変わるのでしょうか。それは地球の自転の軸が太陽の周りを回る面(公転面)に対して約23.4度傾いていることが関係しています。地球は1年をかけ太陽の周りを一周します。この動きのことを公転といいますが、どの場所を公転していても、公転面に対して地球の自転軸の傾きは変わりません。ですから地球の位置の違いで太陽の光が当たる角度が変わり、昼の長さも変わってくるというわけなのです。
図2 地球の公転と太陽の光が当たる角度の違い
○夏の訪れを告げる風物詩
夏至から数えて11日目、7月1日に、半夏生※(はんげしょう)の日がやってきます。この日、大野市周辺では焼きサバを食べる風習があります。このサバのことを半夏生(はげっしょ又ははんげっしょ)サバといい、昔から親しまれてきました。暑い夏を乗り切るため、江戸時代、大野藩の藩主が領民に勧めたのが始まりだといわれています。夏の訪れとともに季節の変化を舌で感じるのも風流ですね。
※半夏生は季節の移り変わりをより的確につかむためにもうけられた日本独自の暦日で、雑節と呼ばれるものの一つ。半夏生の他に節分、彼岸などがある。
図3 半夏生サバ(©大野市)
○特別ワークショップ「日時計をつくろう」
夏至に合わせ、セーレンプラネットでは6月19日(土)、20日(日)に、特別ワークショップ「日時計をつくろう」を実施します。工作を通じてちょっと変わった時計を作ってみませんか?
日時:6月19日(土)・6月20日(日) 両日とも 14時00分~14時30分
場所:セーレンプラネット
参加費:100円
募集人数:両日とも5名(事前申し込み優先・先着順)
お申し込み方法:5月31日(月)より電話・来館にて受付
お申し込み・お問い合わせ先:セーレンプラネット(0776-43-1622)
※新型コロナウイルス感染症拡大状況により、やむを得ず中止となる場合があります。ご了承ください。
図4 日時計